賢く叶える結婚式の節約術｜後悔しないための徹底ガイド

ご結婚おめでとうございます。お二人で迎える晴れの日を前に、期待に胸を膨らませていることと思います。同時に、結婚式にかかる平均300万円以上という費用に、現実的な不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

「一生に一度だから妥協したくない、でも無駄な出費は抑えたい」。その気持ち、非常によくわかります。結婚式の節約は、単に費用を削ることではありません。お二人の価値観を見つめ直し、「何にこだわり、何を賢く工夫するか」を考える、新しい生活の第一歩となる共同作業です。

この記事では、後悔しない結婚式を挙げるために、家計のプロが教える具体的な節約術と、知っておくべきポイントを徹底的に解説します。

節約の第一歩：お金をかけるポイントと、こだわらないポイントを決める

全ての項目を均等に節約しようとすると、結果的にどれも中途半半端になり、満足度が下がってしまいます。まずはお二人で、結婚式において「絶対に譲れないこと」と「こだわらないこと」をリストアップしましょう。

この「価値観のすり合わせ」こそが、後悔しない節約の最大の秘訣です。この軸が定まっていれば、式場探しの段階からブレずに判断できます。

【会場・日取り編】最大の固定費を賢く抑える

結婚式費用の中で最も大きな割合を占めるのが、会場費（料理・飲物代含む）です。ここを工夫するだけで、全体の費用が大きく変わります。

1. 日取りの工夫：「仏滅」や「平日」を狙う

六曜（大安、友引など）にこだわらないのであれば、「仏滅」は大きな狙い目です。一般的に結婚式では避けられる傾向があるため、式場側が「仏滅割引」などの特典を用意していることが多く、同じ内容でも数十万円単位で安くなることがあります。同様に、土日祝日ではなく「平日」や「ナイトウェディング」も割引率が高い傾向にあります。

2. 季節の工夫：「夏・冬」のオフシーズンを検討

結婚式には、気候の良い春（3〜5月）と秋（9〜11月）が人気シーズンです。逆に、真夏（7〜8月）や真冬（1〜2月）はオフシーズンとなり、「サマープラン」「ウィンタープラン」といったお得なパッケージが用意されています。

3. 「持ち込み料」を必ず確認する

ドレスやカメラマン、引き出物などを式場の提携先以外から手配する場合にかかるのが「持ち込み料」です。これが想像以上の高額になることがあるため、契約前に必ず確認しましょう。

持ち込み料の相場（一例）

• ドレス：1着 5万円～10万円
• 引き出物：1個 300円～500円
• カメラマン：5万円～10万円

持ち込み料がかからない、あるいは比較的安い式場を選ぶことも、賢い節約術の一つです。

【アイテム編】見た目の満足度と費用を両立させる

招待状や衣装、装花など、目に見えるアイテムは工夫次第で大きく費用を抑えられます。

4. 衣装は外部レンタルや購入も視野に入れる

式場提携のドレスショップだけでなく、外部のレンタル専門店や、中古・アウトレット品を販売するショップも選択肢に入れましょう。提携先に比べて選択肢が広がり、費用も抑えられる可能性があります。フリマアプリなどを活用する花嫁も増えています。ただし、前述の「持ち込み料」との兼ね合いを必ず計算してください。

5. ペーパーアイテムはDIYや外注でコストダウン

招待状、席次表、席札などのペーパーアイテムは、式場に頼むと高額になりがちです。

• 外部の印刷会社に依頼する： Webで注文できる印刷会社は、デザインも豊富で式場より安価な場合が多いです。
• DIY（手作り）する： パソコンスキルがあるなら、テンプレートを活用して自作するのも良い方法です。費用を抑えられるだけでなく、オリジナリティも出せます。

6. 装花は「旬の花」を使い、ボリュームを工夫する

会場の雰囲気を決める装花は、見積もりから上がりやすい項目の一つです。

• 旬の花やグリーンを活用する： 季節の花は、比較的安価で手に入りやすいためコストを抑えられます。また、花だけでなくグリーン（葉物）を多く取り入れると、ボリューム感を出しつつ費用を削減できます。
• 花以外のアイテムを飾る： キャンドルや写真、リボンなど、花以外のアイテムを組み合わせることで、華やかさを保ちながら節約に繋がります。

【ゲストへのおもてなし編】費用を抑えつつ感謝を伝える

ゲストへの感謝の気持ちは大切にしつつ、賢く節約できるポイントもあります。

7. 引き出物は「宅配サービス」を利用する

引き出物を当日会場で渡すのではなく、後日ゲストの自宅へ直接配送する「引き出物宅配サービス」が人気です。

宅配サービスのメリット

• ゲストが重い荷物を持ち帰る負担がなくなる（特に遠方からのゲストに喜ばれる）。
• 式場への「持ち込み料」がかからないケースが多い。
• 会場で渡すための「引き出物袋」代（1枚300円～500円程度）が不要になる。

コスト削減とゲストへの配慮を両立できる、非常に優れた方法です。

【交渉・確認編】契約前に知っておくべきこと

最後に、式場とのやり取りで損をしないための重要なポイントです。

8. 初期見積もりは「最低価格」と心得る

式場見学時にもらう「初期見積もり」は、必要最低限の項目・ランクで構成されていることがほとんどです。ここから衣装のランクアップ、料理のコース変更、演出の追加などで、最終的には平均で100万円近く上がると言われています。
初期見積もりの安さだけで決めず、「やりたいことを盛り込んだら、いくらになるか」という視点で見積もりを出してもらうことが重要です。

9. 契約前の交渉と最終確認を怠らない

契約書にサインをする前に、少しでも疑問に思うことは全て質問し、クリアにしましょう。「この項目は必須ですか？」「もう少し安くなりませんか？」といった価格交渉も、決して恥ずかしいことではありません。お二人が納得できる形で契約に進むことが、後悔しない結婚式の第一歩です。

まとめ：節約は「二人らしい結婚式」を創るためのプロセス

結婚式の節約は、単なるコストカット作業ではありません。お二人が「大切にしたいことは何か」を話し合い、優先順位をつけ、工夫とアイデアで理想を形にしていく、最初の大きな共同プロジェクトです。

ここで紹介した節約術を参考に、賢く、そして楽しみながら準備を進めてください。お二人の価値観が詰まった、世界でたった一つの素敵な結婚式を挙げられることを、心から応援しています。